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ここで選定したシステム構成第1案〜第3案に対する比較検討結果を以下にまとめる。
(1)システム全体に対するヒータの吸熱割合としては、第1案〜第3案とも約80%〜81%を示しており、最もヒータ吸熱割合が高いのは第3案、ついで第1案、最も低いのは第2案である。
(2)第1案のシステム権威では、CGRガス冷却用のCGRクーラを装備しており、又、他の案にて装備している排ガスクーラを装備していない。CGRクーラについては、CGRファン入口温度を第3案と同じ温度となるようその性能を設定しているが、システム全体に於けるCGRクーラの負担が、第3案に於ける排ガスクーラに比べ高いため、ヒータ吸熱の割合が第3案に比べ劣っている。
(3)第2案では、酸化剤予熱器を兼ねたCGRクーラを設置しているため、CGRクーラの入口温度は他のケースに比べ最も低く、CGRファンに対する使用条件としては優れたケースである。
但し、第2案では高圧燃焼器〜排ガス凝縮器間の排ガス冷却装置は、排ガスクーラのみであるため、排ガスを凝縮器所要温度まで冷却するためには、排ガスターラヘの負担が他の案に比べ大きくなる。この結果、ヒータの吸熱割合としては3つの案の内最も低い系となっている。
(3)第3案では、CGRライン/排ガス凝縮ライン分岐前に酸化剤予熱器を配置している。これにより、排ガス凝縮器所要温度に対する冷却装置として酸化剤予熱器と排ガスクーラの2つを有するため、第2案に比べ排ガス冷却性能に対しては、余裕を持った構成となる。
又、排ガス温度は、酸化剤予熱器によりある程度冷却された後、排ガスクーラにより調整が可能であるため、排ガス凝結に対しては融通性の高い系といえる。
ヒータ吸熱の割合に於いても、酸化剤予熱器により排ガス/CGRの両方を冷却しているため、他のケースに比べ最も高い数値を示している。
上記第1案〜第3案の特徴を比較した場合、全体システムの基本構成としては、燃料燃焼に対するヒータ吸熱量、CGRラインにおける排ガス温度及び排ガス凝縮ラインにおける冷却性能等を考慮し、第3案の構成が適していると考えられる。

 

 

 

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